「ウナ太郎」 その1

 今日は「ちいさい童話」をお送りいたします。
      


               ウナ太郎  その1

 と、あるところに「亀太郎」というおじいさんが広~いお屋敷にたった1人で住んでいました。
 ご飯をつくるのも、洗濯も、身の周りのこともおじいさんは、全部自分でやっていました。

 亀太郎おじいさん……(近所の人は亀じじいって呼んでますけど)は変わり者で、
たまに用があって外に出ても、挨拶もしないし、だれにでもすぐ怒るし、
近所の人の誰からも好かれてはいませんでした。

 それでも、時々となりに住んでいるおばさんが
「お1人で大変ですね。お庭掃除でも手伝いましょうか?」
なんて言ってみるのですが、
 「やっかましいわい。いらんお世話じゃ」と、まるで相手にしません。

 そうなんです。おばさんが気にするほど広い庭は草ボーボーボー♪で、
へいの壁にもツタの葉がはりついて、まるで「オバケの森」のようなのです。

                                ***つづく***





 




by hisa1009t | 2009-04-16 14:51 | 日常の話

   
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